インドネシアのアートと社会運動

「人々のためのアート(seni untuk rakyat)」の系譜

 

イレギュラーリズムアサイラムで開催される「インドネシア〜沖縄 連帯するポスター展」において、インドネシアにおける「人々のためのアート」の系譜を概観する。
スピーカー:徳永理彩

日 時:2017年7月29日(土)19:00~21:00/18:30 Open
場 所:IRREGULAR RHYTHM ASYLUM|自由芸術大学
東京都新宿区新宿1-30-12-302
丸の内線新宿御苑駅徒歩5分
資料代:500円+投げ銭(ワンドリンクオーダー)

昨年8月、インドネシア独立記念日に合わせてナショナル・ギャラリーで開催された同国大統領宮殿所蔵品の展覧会「独立闘争の筆跡」が大きな反響を呼んだ。この展覧会で公開されたインドネシア近代美術を代表する画家で美術批評家のスジョヨノらの作品を端緒に、共産党系「人民文化協会 (LEKRA)」のアトリエに所属し930事件に連座したジョコ・プキ、スハルト新秩序体制下の大学やビエンナーレで先鋭的表現を追求しアクティビストとしても有名なセムサール、ポストスハルト期のタリンパディからジョコウィ時代の社会運動から生まれた今回のポスター展作品群にいたるまでの、アートと社会運動の関係史をたどる。

ナショナリズム、反植民地独立闘争、第三世界主義、反独裁、民主化、グローバル化、環境破壊など困難な社会条件を生きる人々を見つめ、独立・解放・自由を集合的に求める「連帯の精神」をインドネシアのアーティストが表現してきたことを示したい。

徳永理彩
都留文科大学でアジアのアートアクティビズムの授業を担当。インドネシアとマレーシアを中心にリサーチを続ける。Lab Nusantaraで情報発信や企画を行う。