はじめてのインターネットラジオ放送

プロプライエタリ社会をハックする ― インターネットラジオ・ワークショップ

3月に1970年代イタリアの自由ラジオ局ラジオ・アリチェの物語「あくせく働くな」を上映し、自由ラジオ運動について語りあうセミナーを開催しました。日本は未だに電波管理が厳しく「海賊放送」の余地が非常に狭いままです。他方で、ネットラジオは自由度が高く、ブログやSNSにはない可能性と拡がりがあります。音声や音楽など「音」には書き言葉にはない可能性があるのです。伝えたい事柄を四苦八苦して文章にまとめるよりも話す方がずっと迅速で容易で、複数の参加者での討論や議論も文字よりは言葉の方が有効なコミュニケーションの方法でしょう。ネットテレビのような「顔出し」もないので、バジャマで寝転がってでもオンネアは可能です。このあくせく働かなくてもやれてしまうメリットを最大限に生かし、ライブの醍醐味も加味できるネットラジオの実践ワークショップを開催します。

講師は西荻窪にあるインディペンデントで公共的な文化スペース「あなたの公-差-転」を拠点に月一度の放送を行う〈ラジオ交-差-転 (Radio Kosaten) 〉で活躍するジョン・パイレーツ (Jong Pairez)さん。GLOBAL INDEPENDENT STREAMING SUPPORT (G.I.S.S.) などのフリーなネットツールを使用して、機材の接続から配信までをレクチャーしていただきます。

日 時:2018年7月20日(金)19:00~21:00
場 所:素人の乱12号店|自由芸術大学
杉並区高円寺北3-8-12 フデノビル2F 奥の部屋
参加費:投げ銭+ワンドリンクオーダー
講 師:ジョン・パイレズ (Jong Pairez)
サポーター:小倉利丸、上岡誠二

講師:ジョン・パイレズ
マニラと東京在住のメディア・アーティスト。持続可能でオールタナティブな生活のリサーチやデザイン、または人災と天災の共有体験を通じて生き残る方法を探り、文明と繋がるための、戦略的なスペースCivilization Laboratory (CIV:LAB)の設立者。移住、変位、ジオグラフィー、異文化との境界線に関心を持ち、ディジタルとアナログのテクノロジーによって空間の論理と不合理に取り組む。ビデオ・ドキュメンタリー、8mmフィルムの作品制作や自由ラジオ放送を通じて、押し付けられた地理を再創造するために重要な音とイメージのある環境をつくろうと試みている。来日してから自分自身が失われた世代の「移民労働者」であることも主張してきた。