パブロ・エルゲラ『ソーシャリー・エンゲイジド・アート入門』を読む。

4月4日(水)から、パブロ・エルゲラ『ソーシャリー・エンゲイジド・アート入門―アートが社会と関わるための10のポイント』を読みます。

ソーシャリー・エンゲイジド・アートは、そのカテゴリーとしてはいまだ概念構築の途上にある。しかしながら、多くの解説では、その系譜はアヴァンギャルドに端を発し、ポスト・ミニマリズムの出現で著しく拡大したとされている。1960年代の社会運動は、芸術と社会を結びつけ、プロセスやサイト・スペシフィティを重視するパフォーマンス・アートやインスタレーション・アートを生み、それらすべてが今日のソーシャリー・エンゲイジド・アートに影響を与えている。(1___Definitions | 定義 より)

第1、第3水曜日 20:00〜21:30
素人の乱12号店|自由芸術大学
杉並区高円寺北3-8-12 フデノビル2F 奥の部屋

資料の準備がありますので、参加される方は下のフォームよりお申し込みください。

【著者】
パブロ・エルゲラ (Pablo Helguera)

1971年メキシコシティ生まれ。人類史、伝記、逸話、歴史的事件の間の思いがけない結びつきを見出し、それらすべてを一つに統合し、そこに我々とアートとの現在の関係性を投影させるアーティストである。その手法は秩序だったもので、バロック音楽のフーガやアルス・コンビナトリア(結合術)につながる戦略を思わせる。歴史、教育学、社会言語学、人類学に強い関心をもち、それはレクチャー、美術館での展示、パフォーマンス、小説のかたちをとって提示されている。プロジェクト《The School of Panamerican Unrest》(2003-2011)は、教育に重点を置いたソーシャリー・エンゲイジド・アートの初期の事例で、“ノマディック・シンクタンク”がアラスカのアンカレッジから南米南端のティエラ・デル・フエゴまで車で旅するというものだった。世界各地で展覧会を開いている(ニューヨーク近代美術館[MoMA]、ハバナ・ビエンナーレ、パフォーマ、ソフィア王妃芸術センターほか)。また、グッゲンハイム、フランクリン・ファーナス、ABOG(ア・ブレイド・オブ・グラス)のフェローシップ、クリエイティブ・キャピタル、アート・マターズの助成金を獲得している。2011年には、イタリアのエミリア=ロマーニャ州議会から、第1回の「国際パーティシパトリー・アート賞」を受賞した。
本書『Education for Socially Engaged Art』(2011)は、ソーシャル・プラクティスの手引きとして、世界各地のアートスクールや大学におけるこの科目の授業の主要なテキストに採用されている。その他、おもな著書に、アートワールドでの処世術をユーモアと皮肉を込めて説く『The Pablo Helguera Manual of Contemporary Art Style』(2005, 英語版2007)、パフォーマンス・テキスト選集『Theatrum Anatornicum (and other Performance Lutures)』(2009)、フィラデルフィアのペン博物館の“主観的伝記”『What in the World』(2010)、コンテンポラリー・アートの社会学についての『Art Scenes: The Social Scripts of the Art World』(2012)などがある。2013年には、スペイン語の古本だけを集めた移動書店《Librería Doncele》をニューヨークで開始した。これは米国においてラテンアメリカ文化がどう認識されているかに関心を集めることを目的とした非営利のプロジェクトで、フェニックス、サンフランシスコでも実施(2015年中にブルックリンに戻る予定)。また2014年には、ニューメキシコ州のサイト・サンタフェで、ニューメキシコがメキシコ領だった時代の歴史を、伝承音楽と歴史的ドキュメントでたどるパフォーマンスと展示シリーズ《Nuevo Romancero Nuevomejicano》を行った。2007年よりMoMAの教育課において、アダルト&アカデミック・プログラムのディレクターを務めている。

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